スーパーのビデオは3000本以上あったように思います。数えたのですが、忘れました。
見ていると気が遠くなりそうなのでなるべく何も考えないようにしました。
わたしがどんなにスピードアップして頑張っても1時間ではがせるシールの数は12本前後でした。
こんな作業を1時間もしてたら、指先が麻痺してきたり、腕が痛くなってきます。
でもわたしの仕事はこれしかなかったので、来る日も来る日も同じ作業が続きました。
店の後ろの方にパンを焼くオーブンや、レンジ、商品をラップする作業場兼簡単なキッチンがあって、わたしはいつもそこで一人で、この気が遠くなりそうな作業をしていました。
他のスタッフがたまに作業場にきて休憩を取ったり、何か作業をする時は救われました。
少なくとも話し相手がいると気分が紛れます。
この作業が続いた9月中旬のある日、わたしはいつもよりちょっとデリケートな気分でした。
誰と話をすることもなく黙々とやらなければならないとてもつまらない作業、
いやでもお金のためにやらなければならない、
こんな惨めな姿を日本の友人や
シンガポールで日本語を教えた生徒が見たら、なんて思うでしょう?
海外でわたしを頼りにしてくれた日本のツアーのお客さんはなんて?
この日はどんどん悲しい想像が膨らみ、わたしはついに泣いてしまいました。 わたしの泣いてる姿を見つけて一生懸命話かけてきてくれたのは、、、、、
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